徒然ぐせVol.186

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編集長・原田のコンテンツエッセイ Vol.186

 春の陽気のような朝、「気分が良いね」と犬たちと朝の散歩をしていたら、お濠の下の道に何だか黒い塊のようなものを発見した。遠くからなので「何だろう?まさか動物じゃないよね」なんて北斗とマロンに語りながら近づくと猫です。うずくまって動かずにいるのです。
 私は犬たちといるので上の道路から見ていましたが、生きてはいるようなのです。でも、猫が道の真ん中で動かないでいるというのは、本当に具合が悪いからだと思われます。どうしたらいいのか様子を見ていたら、人が猫の横を通っても全然動かないのです。猫が、人が横を通っても動かないなんていうことは茂みの中でもない限り、あり得ないことなのです。
 心配になって、いつもの救援隊のスタッフKに連絡を取ってみると猫の近くにいると言うので、見たら連絡をくれるように話をした。ピィピィと連絡が。「どう思う?」「側を人が通っても動かなかった」「具合が悪いんですかね?」「多分、どうする?保護するしかないよね」と、とりあえず急いで帰って保護することに。スタッフK曰く「多分腎臓が悪くなって捨てられたんだと思う」との見解です。
 数年前まで犬の受難な時代でしたが、今は猫が人気で猫が捨てられる受難の時代になっています。可哀想でたまらないと思いながら保護に行ったら、まだお濠の下の道にいた。弱っているとカラスに狙われるから、どうなるか分からないが保護してみることにしたので、猫に慣れているスタッフKが捕まえようとした途端、走って茂みに入って行った。何とかしようと頑張ったが車にはねられたらいけないので捕まえることができなかった…。
 なんだか人間の身勝手で受難な時代を受け入れなければいけない動物には心から可哀想だと実感した。