愛犬が分離不安症になっていませんか?
飼い主がいない間に、愛犬が吠え続けたり、室内をメチャクチャに
破壊したり、決められたトイレ以外で粗相をして回ったりしていませんか。
飼い犬が鳴いたり吠えたり、粗相をしたり、破壊行動をとったりの問題行動を起こしてとても困っているという方も多いようです。もしかして、それは犬たちが分離不安症で苦しんでいるのではありませんか。飼い主がいなくなったりしたときに不安を感じ、起こしてしまう症状なのです。この病気で苦しむ犬は全頭数の約1割以上いると言われています。しかし、この病気はあまり認知されていないので飼い主さんのほとんどが、これを犬の嫌がらせや性格が悪いから、頭が悪いからと捉えてしまっていることがあります。この行動は、独りぼっちにされた嫌がらせで起こしているのではなく、不安からくる症状なのです。犬もとても苦しんでいることを分かってやることが大切です。分離不安症は病気で、治療ができるものだということを飼い主さんがしっかり把握して治療をすることを考えて欲しいのです。
マザールーフにも分離不安症の犬がいます。
治療に成功したスキッパースキッパーは公園にラブちゃんと2頭で捨てられていた犬です。ミニチュアダックスフントです。保護した当初は一人にすると吠えて粗相が日常でした。例えば車にちょっと置いておくと、シートにオシッコをしていました。夜一緒にベッドで寝ていて、夜中にトイレに行って帰ってくると、ベッドにオシッコやウンコをしていました。最初は大変でしたが、分離不安症だと分かったので少しずつ行動療法をしていきました。時間は本当に長くかかりましたが、忍耐と愛情をもって少しずつ努力をした結果、改善されたと思います。
現在分離不安症だと思われる春くん
春くんは、生後4ヶ月くらいの時里親にいきましたが、5歳くらいの時家庭の事情で飼えなくなったと戻ってきた犬です。家庭犬として家族の一員として室内で愛情いっぱいに飼われていた犬です。それが突然、マザールーフに帰ってきたので本人は戸惑っている様子でした。しかし、私たちは、春くんだけに手をかけるわけにはいかなかったのでほかの犬と同じように接していました。環境の変化や愛情の変化に対応できなくなって不安が増大したようです。最初は雨や雷の日に粗相や破壊行動が出始めました。それが、どんどんひどくなりドアは穴があくほどになりました。どうしたのかと私たちも随分悩みました。雨による電磁波が問題なんだろうか…といろんな方向から考えましたが、分離不安症の可能性が強いと観察することにしました。結果は分離不安症だろうと思われることが大きくなりました。現在、まず行動療法で改善できるようにと行っています。少しでも不安を取り除き安心できるようにしてあげたいと願っています。